『ストレンジャー・シングス』シーズン3 !思春期に少年少女から大人に変わる彼らの成長を堪能せよ


image: Stranger Things(@Stranger_Things)さん | Twitter



世界が待ち望んだ『ストレンジャー・シングス』シーズン3がNetflixで独占配信中!

Netflixオリジナルドラマの『ストレンジャー・シングス 未知の世界』。全世界待望のシーズン3が2019年7月4日に世界同時配信スタート。
アメリカはこの日が独立記念日でお休みだから良いけれど、日本在住の身としては「仕事なんかしている場合じゃないのに!」とヤキモキしながら、3日後には観終わってしまいました。やはりこのドラマはイッキ見が一番ということで、Netflix自身も「本シーズンの配信から4日間で全8話を視聴したアカウント数」が全世界で1,820万アカウントに上るとTwitterで発表したのだとか。
今回は、シーズン3を観終わって、たっぷりと余韻に浸り、次のシーズンはいつ作られるのかなー?と楽しみにしながら、「ストレンジャー・シングス ロス」に陥っている状態で、シーズン3の見どころと感想を紹介します。

※この記事は『ストレンジャー・シングス』シーズン1,2のネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。

シーズン1のあらすじと登場人物はこちら
シーズン2のあらすじと登場人物はこちら

『ストレンジャー・シングス』の登場人物
シーズン3からの登場人物

ロビン:
スティーブが働くアイスクリーム店「スクープス・アホイ」の同僚スタッフ。
スティーブやジョナサン、ナンシーと同じ、ホーキンス高校の同級生だったが、在学時に関わり合いはなかった。観察力と直感力がよく、頭の回転が早い上、語学も堪能。ダスティン曰く「スティーブにとって理想の女性」。

スージー:
ダスティンが一ヶ月のキャンプで知り合い恋に落ちた女の子。ダスティンとは相思相愛で、オタクな彼のことも愛してくれる。ダスティン曰く「天才的な頭脳の持ち主で、ルックスはフィービー・ケイツに似ている」らしい。周囲からは実在する人物かどうか怪しまれている。

アレクセイ:
ソ連人の研究者。裏の世界に通じるゲートを開ける装置の研究・開発をしている。ジュースはチェリー味が好き。

シーズン2の結末〜シーズン3のあらすじ

シーズン2の最後、エルの力によって“裏の世界”とのゲートは閉じられ、ホーキンスの街には平和が戻った。マイクはエルが戻ってきて喜び、ウィルも“裏の世界”に怯えることもなくなった。ルーカスはマックスと良い感じになっていった。

事件から一年後、マイクとエルのカップルは順風満帆のようで、エルの父親となったホッパーがすぐ隣の部屋にいるのに、ずっとキスをしてイチャこいていた。それに対してホッパーは苛立ちを募らせ注意しようとするも、立派なティーンエイジャーとなったふたりは、聞く耳を持とうとしない。
そんなある日、キャンプで不在のダスティンと外出が制限されているエルを除く、マイク、ウィル、ルーカス、マックスの4人が、新しくできたショッピングモールの映画館に行った日に、ホーキンスの街を大規模な停電が襲った。ほんの一時的な出来事で、街の人もあまり気には止めなかったが、一年前“裏の世界”の化け物、マインド・フレイヤーに取り憑かれたウィルだけが、あの嫌な感じを思い出していた。





シーズン3のここに注目
大人になりつつある少年少女たち

シーズン1の頃はみんな声も高くて可愛らしかった少年たちも、シーズン3ではすっかりティーンエイジャーになりました。
マイクも声が低くなってきて、顔立ちもしっかりとし、大好きなエルの事ばかり考えています。彼女を怒らせても、自分のどこが悪いのかがわからない。好きだけどそれを行動に移すと鈍臭い。そんなマイクの「成長しているけれど成長しきれていない感じ」は、思春期特有の感じがして、「マイクも大きくなったねぇ」と感慨深くなります。
一方、シーズン1,2と“裏の世界”の被害にあっていたウィル。彼女ができたマイクとルーカスは「友情<恋愛」に頭の中がシフトチェンジし、彼女がいないウィルだけが無垢な少年のままでいました。
正直最初の方は、ウィルの「少年のまま」な様子もコメディチックで笑えていたけれど、物語が進むにつれて、単に「少年のまま」でいるというわけではなく、成長する機会を失った少年という趣が見受けられます。マイクやルーカスを「D&D」に誘っても断られて、挙句マイクに「いつまでも子どものままではいられないんだ」と言われるウィルの表情。シーズン2の時も思ったけれど、ウィル役のノア・シュナップの演技がこのドラマでは本当に光っています。

一方、エルとマックスのガールズコンビも、年頃の女の子らしくなりました。ちょっとした行き違いと嘘により、マイクに怒るエル。かつては100%マイクを信頼し、もはや彼に依存しているとしか言えなかった彼女の心も、ホッパーや他の友達との触れ合いによってか、随分と自分の考えをしっかりと持った女性のものになっていきました。
そんな彼女が本シーズンで仲良くなったのがシーズン2から登場したカッコ可愛い少女・マックス。エルにマイクとの関係についてアドバイスをし、ショッピングや雑誌、女の子としての遊び方などを教えます。このふたりのキャッキャしている様子が、ありのままの彼女たちのようで、本当に可愛いです!
インスタには彼女たちがはしゃいでいる様子も上がっているので、ぜひご覧ください。

名コンビから名チームへ!?ダスティンとスティーブの友情とそれぞれの恋愛事情

一ヶ月のキャンプから帰ってきたダスティンは、遠方とも通信ができる大型無線機を使って恋人のスージーを友達に紹介しようとするも、なかなか彼女からの応答がありません。次第に飽きてきた&スージーの存在自体がダスティンの想像ではないか怪しんできた少年たちは、彼を残して家に帰ってしまうのでした。仕方がないので、ひとりで無線に語りかけ続けるダスティン。そのうち無線機からロシア語の音声が聞こえてきます。
そこで、シーズン2で親友になった年上のスティーブの元を訪れたダスティンは、彼から温かい歓迎を受けます。ダスティンは恋人が出来た話や、彼女と無線機で連絡を取ろうとしていたこと、そして偶然にもソ連の暗号を傍受してしまったことをスティーブに打ち明けます。ソ連の陰謀を阻止し英雄になろうと立ち上がるダスティン。そしてそれを馬鹿にすることなく笑うことなく協力すると言うスティーブ。シリーズ最高の名コンビがここに復活!
今回はそこに、スティーブの元同級生で現同僚のロビンも加わります。ロビンは露英辞書を片手に無線機から聞こえたロシア語の暗号の解読に尽力し、勢いだけの男子たちを導きます。このロビン、本作の女性キャラの中でも特に素敵!カラリとした性格と冷静に物事を見つめる眼差し、鋭い観察力と洞察力。男子たちの馬鹿騒ぎに知性とひらめきを与える彼女はダスティンの言う通り「理想の女性」そのもの。
これまで嫌な奴としてシーズン1に登場し、シーズン2でダスティンとの友情や年長者としての漢気を見せてその評価を一変させたスティーブにようやく恋の幸せがやってくるのか!と微笑ましく見守らせてくれるのもシーズン3の見所。最初は「あり得ない。彼女はタイプじゃない」と撥ね付けていたスティーブも一緒にソ連の陰謀を暴くという冒険を通じて、ロビンへの思いが変わるに違いないと楽しみに観させてくれました。
さらに本シーズンではここに、ルーカスの妹で嫌味たっぷりの口調と年不相応な現実的な考え方をするエリカが仲間に加わります。オタクを小馬鹿にするエリカと、オタクの代表・ダスティン、元スクールカースト最高位のスティーブと新キャラの切れ者・ロビンの4人が織りなす物語は本シーズンの本線といっても過言ではないでしょう。

それぞれの思いが集結するストーリー展開

シーズン3でも、それぞれの登場人物たちは、それぞれ街の異変に気付き、それぞれその渦中に巻き込まれていきます。
先述したダスティンたちは独自にソ連の陰謀を暴こうとしますし、ホッパー警察署長とウィルの母のジョイスは冷蔵庫から落ちたマグネットと街を襲った大停電から異変を嗅ぎつけ、ソ連人の研究者アレクセイに辿り着きます。地元の新聞社でインターンとして働き始めたマイクの姉のナンシーとウィルの兄のジョナサンは、街の人からのタレコミで、化学薬品を食べる異様なネズミが生まれていることを調べはじめ、マイクとルーカスはウィルがマインド・フレイヤーの存在を再び察知したことを知ります。
そしてエルは、マイクへの不満や怒りをマックスと遊ぶことで解消していくうちに、マックスの兄・ビリーがマインド・フレイヤーに取り憑かれたことを知るのでした。
それぞれ街の異変や事件に気付く過程は異なりますし、核心への迫り方も異なりますが、物語が進むにつれ、それぞれの思いと目的がひとつの場所に集結する。そのストーリー展開は「キター!」と心を躍らせる胸熱なものです!
この夏最高の胸アツドラマを、どうぞお楽しみください。

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン3公式サイトはこちら
https://www.netflix.com/jp/title/80057281




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